住宅ローンが払えない場合

近年、リストラやボーナスカットで、住宅ローンが払えなくなる場合がよくあります。金融業者が相手の債務整理とは違って、住宅ローンの債務については簡単に債務整理をしようとしない人が多いようです。
そのために住宅ローンの返済のために、別の高い金利のキャッシングをしてまで、住宅ローンの返済に当ててしまい、そのために多重債務や債務の増加となってしまう人が多いというわけです。そして、住宅ローンの返済中に多重債務を背負った場合、任意整理や個人再生といった債務整理を行うことができますが、任意整理を行う場合は担保権者である金融業者が抵当権を実行して、住宅を差し押さえてしまう場合がありますので、住むための住宅を残したまま任意整理をするのは難しいといえます。

また、任意整理後に住宅ローンは組むのは難しくなってくるのです。任意整理をすると、ブラックリストに登録されることになります。ですから、その期間は住宅ローンの融資や、クレジットカードの利用も出来なくなります。住宅ローンを組むことももちろんできません。しかし、住宅ローンの審査に通ることができなくなるわけではありません。住宅ローン審査を通るためには、任意整理後5～7年かかりますが、一生住宅ローンが組めないわけではありませんので、安心してください。また、個人再生を利用する手もあります。実は、個人再生には「住宅ローン特則」があり、住宅ローンを除いて債務を原則として5分の1に減額できる特例があるのです。ですから、原則3年間の分割払いで債務の返済することにより、債務の問題を解決することができます。つまり、うまく手続きを行うことでマイホームを手放さずに済みます。このあたりの手法に詳しい弁護士・司法書士が必ずいますので、気に入っている住宅を手放したくない場合は、十分相談して対策を練ってください。いくらでも解決の手口はあると思います。